中国の輸入家具
最も多いが、中国らしい輸入家具を探すのは大変
現在の日本で最も多く輸入されている家具は、中国からのもので、輸入総量のうち50%を占めます。しかし、その殆どは、伝統的な中国様式の家具というわけではなく、大手の家具チェーンやネットショップで安さを特徴に売られているカジュアルテイストの家具です。
おそらく中国の輸入家具が欲しいなぁと思っている人は、そういった家具を指しているのではなく、伝統的な中国様式の家具の事を仰っているのでしょう。逆にそういう家具を扱っている店は結構少なく、アジアン家具を扱っているインテリアショップに行くか、家具専門ではないけれど、中国のアイテムをたくさん扱っているようなお店に行く必要があります。
アジアン家具を扱っているお店でも、中心は中国のものというより、東南アジアのものが多いので、置いてない場合も多いと思います。
中国の伝統的家具は、東南アジアの家具と違って、アバカや籐を使ったものではなく、紫檀(サンダルウッド)、鳥木(コクタン/黒檀)などを使った芸術性の高いもので、高級家具に位置づけられます。ヨーロッパでもシノワズリと言って、中国様式を取り入れるのが流行した時代がありますが、長い長い中国の歴史とそこで生み出された美術や伝統技術は、世界の人々を魅了してきました。
それを思うと、現在の、品質に関わらず人まねの安いモノをひたすら作る生産工場としての中国は、必要な面もあるのはわかっていても、ちょっと寂しい気がしますね。