合成樹脂の家具

合成樹脂の家具は、昔の未来のイメージ?

合成樹脂の家具は、昔の未来のイメージ?

合成樹脂というとわかりにくいかもしれませんが、要するにプラスチックです。プラスチックというと凄く安っぽそうなイメージになりますが、実際のプラスチックの家具にはかなり高いモノもたくさんあります。なぜでしょう?

それは、デザイナーズ家具がプラスチックで作られている事がよくあるからです。家具やインテリアのデザインにとってエポックメイキングなのは、建築にとってもエポックメイキングである1920年代からのドイツの「バウハウス」

そこから影響を受けて多くの優れたデザイナー達が輩出された1940年〜60年くらいの、いわゆるミッドセンチュリーと言われる時代です。

このミッドセンチュリーには、イギリスや北欧といったヨーロッパのデザイナー達に加え、アメリカに有数のデザイナーが生まれ繁栄していきました。

その背景には、単なるデザインとしての流れだけでなく、戦争後の技術と生産力、需要の高まりという流れがあり、世界の中心として益々力を強めていったアメリカが、インダストリアルデザインの中心となっていく中での繁栄でした。

そして、加工性が高く大量生産ができるプラスチックは、それまで殆ど木で作られていた家具に対して、新しいデザインの付加価値を誕生させ、ミッドセンチュリーのデザイナーズ家具の中で重要な位置を占めていったのです。

今となってはレプリカなどが安く作られてしまい、とても見慣れた存在になったものもありますが、デザインそのものは未だに近未来を感じさせる魅力的な家具達です。